神武天皇
別名:伊波礼毘古命 / 神倭伊波礼毘古命 · 所属:天皇家 · 身分:天皇 · 初登場:八咫烏・その一
鵜茅草葺不合命と玉依媛の子として生まれた神武天皇は、兄弟たちとともに育った。東へ進む途上、速吸門で出会った宇豆彦は、〈「かしこまりました。ご奉公申しあげます」とお答え申しました〉と応じて供につき、熊野では高倉下の太刀を受けて、軍勢とともに正気を取り戻した。
鳥見では長髄彦を攻め亡ぼし、邇芸速日命が仕えて宝物を献上した。その後、兄師木と弟師木を征伐し、天下を平定して大和の橿原宮で天皇の位についた。日向にいたころには阿比良媛を妃に迎え、即位後は伊須気依媛を皇后とした。二人の間には日子八井命、神八井耳命、のちの綏靖天皇が生まれた。
神武天皇は後におん年百三十七で亡くなり、畝火山に葬られた。
関係の記録
生涯の出来事
- 宇豆彦は神武天皇のお供についた。(八咫烏・その一 · 📍 速吸門)
- 同席:宇豆彦
- 〈「かしこまりました。ご奉公申しあげます」とお答え申しました〉
- 高倉下の太刀を受け、神武天皇と軍勢は正気を取り戻した。(八咫烏・その一 · 📍 熊野)
- 同席:高倉下
- 〈命はそれといっしょに、ふと正気におかえりになって〉
- 神武天皇は長髄彦を攻め亡ぼした。(八咫烏・その一 · 📍 鳥見)
- 同席:長髄彦
- 〈そして、とうとうかれらを攻め亡ぼしておしまいになりました。〉
- 邇芸速日命は神武天皇に仕え、宝物を献上した。(八咫烏・その一)
- 同席:邇芸速日命
- 〈「私は大空の神の御子がおいでになったと承りまして、ご奉公に出ましてございます」と申しあげました。そして大空の神の血筋だという印の宝物を、命に献上しました。〉
- 神武天皇は兄師木と弟師木を征伐した。(八咫烏・その一)
- 神武天皇は天下を平定し、天皇の位についた。(八咫烏・その一 · 📍 大和の橿原宮)
- 〈それでいよいよ大和の橿原宮で、われわれの一番最初の天皇のお位におつきになりました。〉
- 天皇は阿比良媛を妃に迎えた。(八咫烏・その二 · 📍 日向)
- 同席:阿比良媛
- 〈阿比良媛という方をお妃に召して〉
- 伊須気依媛が皇后となった。(八咫烏・その二)
- 同席:伊須気依媛
- 〈媛はまもなく宮中におあがりになって、貴い皇后におなりになりました。〉
- 天皇と伊須気依媛の間に三人の男児が生まれた。(八咫烏・その二)
- 天皇は百三十七歳で亡くなり、畝火山に葬られた。(八咫烏・その二 · 📍 畝火山)
- 〈天皇は、後におん年百三十七でおかくれになりました。おなきがらは畝火山にお葬り申しあげました。〉
八咫烏・その一
- 稲氷命と兄弟 〈この四人のごきょうだいのうち、二番めの稲氷命は、海をこえてはるばると、常世国という遠い国へお渡りになりました。ついで三番めの若御毛沼命も、お母上のお国の、海の国へ行っておしまいになり、いちばん末の弟さまの神倭伊波礼毘古命が、高千穂の宮にいらしって、天下をお治めになりました。〉
- 若御毛沼命と兄弟 〈この四人のごきょうだいのうち、二番めの稲氷命は、海をこえてはるばると、常世国という遠い国へお渡りになりました。ついで三番めの若御毛沼命も、お母上のお国の、海の国へ行っておしまいになり、いちばん末の弟さまの神倭伊波礼毘古命が、高千穂の宮にいらしって、天下をお治めになりました。〉
- 五瀬命と兄弟 〈命は、いざ船からおおりになろうとしますと、かれらが急にどっと矢を射向けて来ましたので、お船の中から盾を取り出して、ひゅうひゅう飛んで来る矢の中をくぐりながらご上陸なさいました。そしてすぐにどんどん戦をなさいました。そのうちに五瀬命が、長髄彦の鋭い矢のために大きずをお受けになりました。〉
- 長髄彦と敵対 〈命は、畑のにらを、根も芽もいっしょに引き抜くように、かれらを根こそぎに討ち亡ぼしてしまいたい、海の中の大きな石に、きしゃごがまっくろに取りついているように、かれらをひしひしと取りまいて、一人残さず討ち取らなければおかないという意味を、勇ましい歌にしてお歌いになりました。そして、とうとうかれらを攻め亡ぼしておしまいになりました。〉
- 親:鵜茅草葺不合命(四人の男のお子の一人として本文中で述べられる。) 〈鵜茅草葺不合命は、ご成人の後、玉依媛を改めてお妃にお立てになって、四人の男のお子をおもうけになりました。〉
- 親:玉依媛(四人の男のお子の一人として本文中で述べられる。) 〈鵜茅草葺不合命は、ご成人の後、玉依媛を改めてお妃にお立てになって、四人の男のお子をおもうけになりました。〉
- 兄宇迦斯と敵対 〈兄宇迦斯は命がおいでになるのを待ち受けて討ってかかろうと思いまして、急いで兵たいを集めにかかりましたが、〉
- 兄師木と敵対 〈命はそれから兄師木、弟師木というきょうだいのものをご征伐になりました。〉
- 弟師木と敵対 〈命はそれから兄師木、弟師木というきょうだいのものをご征伐になりました。〉
- 臣:宇豆彦 〈「かしこまりました。ご奉公申しあげます」とお答え申しましたので、〉
- 後見人:高皇産霊神 〈この向こうには荒らくれた神たちがどっさりいます。今これから私が八咫烏をさしくだすから、そのからすの飛んで行く方へついておいでなさい〉
- 臣:邇芸速日命 〈「私は大空の神の御子がおいでになったと承りまして、ご奉公に出ましてございます」と申しあげました。〉
八咫烏・その二
- 阿比良媛と夫婦 〈天皇は、はじめ日向においでになりますときに、阿比良媛という方をお妃に召して、多芸志耳命と、もう一方男のお子をおもうけになっていましたが〉
- 子:多芸志耳命 〈天皇は、はじめ日向においでになりますときに、阿比良媛という方をお妃に召して、多芸志耳命と、もう一方男のお子をおもうけになっていましたが〉
- 子:(天皇と阿比良媛のもう一方の子) 〈天皇は、はじめ日向においでになりますときに、阿比良媛という方をお妃に召して、多芸志耳命と、もう一方男のお子をおもうけになっていましたが〉
- 伊須気依媛と夫婦 〈媛はまもなく宮中におあがりになって、貴い皇后におなりになりました〉
- 子:日子八井命 〈お二人の中には、日子八井命、神八井耳命、神沼河耳命と申す三人の男のお子がお生まれになりました〉
- 子:神八井耳命 〈お二人の中には、日子八井命、神八井耳命、神沼河耳命と申す三人の男のお子がお生まれになりました〉
- 子:綏靖天皇 〈お二人の中には、日子八井命、神八井耳命、神沼河耳命と申す三人の男のお子がお生まれになりました〉
- 求婚の相手:伊須気依媛 〈天皇は、はじめ日向においでになりますときに、阿比良媛という方をお妃に召して、多芸志耳命と、もう一方男のお子をおもうけになっていましたが、お位におつきになってから、改めて、皇后としてお立てになる、美しい方をおもとめになりました。〉
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『古事記物語』の原文から抽出。Made with Rho MD。