大物主神
所属:神々 · 身分:神 · 初登場:八咫烏・その二
勢夜陀多良媛のもとへ朱塗りの矢に化けて訪れた大物主神は、もとの姿に戻り、媛の婿となりました。ふたりの間に生まれたのが伊須気依媛です。
やがて活玉依媛も、夜だけそばにいて朝には姿を消す婿を迎えました。媛が糸をたどって三輪山の社まで行くと、婿が大物主神だとわかりました。ふたりの間に生まれた子の四代目の孫が大多根子です。
その夜、大物主神は大多根子に自分の社を祀らせるよう告げ、疫病を鎮めようとしました。〈こんどのやく病はこのわしがはやらせたのである。これをすっかり亡ぼしたいと思うならば、大多根子というものにわしの社を祀らせよ〉
関係の記録
生涯の出来事
- 大物主神が疫病を鎮めるため、大多根子に社を祀らせるよう告げた。(赤い盾、黒い盾 · 📍 三輪の社)
- 同席:大多根子
- 〈「こんどのやく病はこのわしがはやらせたのである。これをすっかり亡ぼしたいと思うならば、大多根子というものにわしの社を祀らせよ」とお告げになりました。〉
- 活玉依媛は婿が大物主神だと知った。(赤い盾、黒い盾 · 📍 三輪山)
- 同席:活玉依媛
- 〈それで、はじめて、お婿さんは大物主神でいらしったことがわかりました。〉
八咫烏・その二
- 子:伊須気依媛 〈伊須気依媛はそのお二人の中にお生まれになったお媛さまでございます〉
- 勢夜陀多良媛と夫婦 〈これは三輪の社の大物主神が、勢夜陀多良媛という女の方のおそばへ、朱塗りの矢に化けておいでになり、媛がその矢を持っておへやにおはいりになりますと、矢はたちまちもとのりっぱな男の神さまになって、媛のお婿さまにおなりになりました。〉
赤い盾、黒い盾
- 活玉依媛と夫婦 〈この依媛があるとき、一人の若い人をお婿さまにしました。その人は、顔かたちから、いずまいの美しいけだかいことといったら、世の中にくらべるものもないくらい、りっぱな、りりしい人でした。媛はまもなく子供が生まれそうになりました。しかしそのお婿さんは、はじめから、ただ夜だけ媛のそばにいるきりで、あけがたになると、いつのまにかどこかへ行ってしまって、けっしてだれにも顔を見せませんし、お嫁さんの媛にさえ、どこのだれかということすらも、うちあけませんでした。媛のおとうさまとおかあさまとは、どうかして、そのお婿さんを、どこの何びとか突きとめたいと思いまして、ある日、媛に向かって、「今夜は、おへやへ赤土をまいておおき、それからあさ糸のまりを針にとおして用意しておいて、お婿さんが出て来たら、そっと着物のすそにその針をさしておおき」と言いました。媛はその晩、言われたとおりに、お婿さんの着物のすそへあさ糸をつけた針をつきさしておきました。あくる朝になって見ますと、針についているあさ糸は、戸のかぎ穴から外へ伝わっていました。そして糸のたまは、すっかり繰りほどけて、おへやの中には、わずか三まわり輪に巻けた長さしか残っておりませんでした。それで、ともかくお婿さんは、戸のかぎ穴から出はいりしていたことがわかりました。媛はその糸の伝わっている方へずんずん行って見ますと、糸はしまいに、三輪山のお社にはいって止まっていました。それで、はじめて、お婿さんは大物主神でいらしったことがわかりました。〉
- 孫:大多根子 〈大多根子はこのお二人の間に生まれた子の四代目の孫でした。〉
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『古事記物語』の原文から抽出。Made with Rho MD。