活玉依媛
所属:不明 · 身分:陶都耳命の娘 · 初登場:赤い盾、黒い盾
陶都耳命の娘、活玉依媛は、夜だけ訪れる美しい婿を迎えた。婿は朝になると姿を消し、名も明かさなかったため、両親に勧められた媛は、婿の着物に針を刺し、麻糸をたどった。糸は三輪山のお社へ続き、そこで媛は〈お婿さんは大物主神でいらしったことがわかりました〉。大多根子は、媛と大物主神の間に生まれた子から四代目の孫だった。
関係の記録
生涯の出来事
- 活玉依媛は婿が大物主神だと知った。(赤い盾、黒い盾 · 📍 三輪山)
- 同席:大物主神
- 〈それで、はじめて、お婿さんは大物主神でいらしったことがわかりました。〉
赤い盾、黒い盾
- 大物主神と夫婦 〈この依媛があるとき、一人の若い人をお婿さまにしました。その人は、顔かたちから、いずまいの美しいけだかいことといったら、世の中にくらべるものもないくらい、りっぱな、りりしい人でした。媛はまもなく子供が生まれそうになりました。しかしそのお婿さんは、はじめから、ただ夜だけ媛のそばにいるきりで、あけがたになると、いつのまにかどこかへ行ってしまって、けっしてだれにも顔を見せませんし、お嫁さんの媛にさえ、どこのだれかということすらも、うちあけませんでした。媛のおとうさまとおかあさまとは、どうかして、そのお婿さんを、どこの何びとか突きとめたいと思いまして、ある日、媛に向かって、「今夜は、おへやへ赤土をまいておおき、それからあさ糸のまりを針にとおして用意しておいて、お婿さんが出て来たら、そっと着物のすそにその針をさしておおき」と言いました。媛はその晩、言われたとおりに、お婿さんの着物のすそへあさ糸をつけた針をつきさしておきました。あくる朝になって見ますと、針についているあさ糸は、戸のかぎ穴から外へ伝わっていました。そして糸のたまは、すっかり繰りほどけて、おへやの中には、わずか三まわり輪に巻けた長さしか残っておりませんでした。それで、ともかくお婿さんは、戸のかぎ穴から出はいりしていたことがわかりました。媛はその糸の伝わっている方へずんずん行って見ますと、糸はしまいに、三輪山のお社にはいって止まっていました。それで、はじめて、お婿さんは大物主神でいらしったことがわかりました。〉
- 親:陶都耳命 〈それというわけは、大多根子から五代もまえの世に、陶都耳命という人の娘で活玉依媛というたいそう美しい人がおりました。〉
- 孫:大多根子 〈大多根子はこのお二人の間に生まれた子の四代目の孫でした。〉
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『古事記物語』の原文から抽出。Made with Rho MD。