《古事記物語》

本牟智別王

所属:天皇家 · 身分:皇子 · 初登場:おしの皇子・その一

沙本媛はとりでの中で本牟智別王を生み、やがて皇子を外へ出して垂仁天皇に養育を頼みました。皇子の名は、母が〈本牟智別王とお呼び申したらよろしゅうございましょう〉と申し上げて定まりました。

成長してから、垂仁天皇は市師の池の船で皇子を遊ばせました。そのとき皇子は生まれて初めて「あわわ」と声を発しました。その後、天皇は夢で、社を造り直せば皇子が口をきけるようになるとのお告げを聞き、曙立王と兎上王を付き添わせて皇子を出雲へ遣わしました。皇子は出雲の大神の社に参拝し、のちに〈肥長媛という人をお妃におもらいになりました〉。

しかし、肥長媛が蛇の姿であると知ると、皇子は驚き、みんなと船に乗って逃げました。

関係の記録

生涯の出来事

  • 沙本媛はとりでで本牟智別王を生んだ。(おしの皇子・その一)
    • 同席:垂仁天皇 沙本媛
    • 〈皇后はおあにいさまのとりでの中で皇子をお生みおとしになりました。〉
  • 沙本媛は本牟智別王をとりでの外へ出し、天皇に養育を頼んだ。(おしの皇子・その一)
    • 同席:沙本媛 垂仁天皇
    • 〈皇后はそのお子さまをとりでのそとへ出させて、天皇の軍勢の者にお見せになり、 「この御子をあなたのお子さまとおぼしめしてくださるならば、どうぞひきとってご養育なすってくださいまし」と、天皇にお伝えさせになりました。〉
  • 天皇は皇子を本牟智別王と名づけた。(おしの皇子・その一)
    • 同席:垂仁天皇
    • 〈あの御子は、ちょうどとりでが火をかけられて焼けるさいちゅうに、その火の中でお生まれになったのでございますから、本牟智別王とお呼び申したらよろしゅうございましょう〉
  • 天皇は本牟智別王を船に乗せて遊ばせた。(おしの皇子・その二 · 📍 市師の池)
    • 同席:垂仁天皇
    • 〈その中へごいっしょにお乗りになって、皇子をお遊ばせになりました。〉
  • 本牟智別王は初めて「あわわ」と声を発した。(おしの皇子・その二)
    • 〈お生まれになってからはじめて、「あわわ、あわわ」とおおせになりました。〉
  • 天皇は夢で、社を造り直せば王の口がきけるとのお告げを聞いた。(おしの皇子・その二)
    • 同席:垂仁天皇
    • 〈「私のお社を天皇のお宮のとおりにりっぱに作り直して下さるなら王は必ず口がきけるようにおなりになる」と、こういうお告げをお聞きになりました。〉
  • 天皇は曙立王と兎上王を本牟智別王に付き添わせ、出雲へ遣わした。(おしの皇子・その二 · 📍 出雲)
    • 同席:垂仁天皇 曙立王 兎上王
    • 〈天皇はすぐに曙立王と兎上王との二人を本牟智別王につけて、出雲へおつかわしになりました。〉
  • 本牟智別王は出雲の大神の社に参拝した。(おしの皇子・その二 · 📍 出雲)
    • 〈皇子は、いよいよ出雲にお着きになって、大神のお社におまいりになりました。〉
  • 本牟智別王は肥長媛を妃に迎えた。(おしの皇子・その二)
    • 同席:肥長媛
    • 〈皇子はそれからほかのお宮へお移りになって、肥長媛という人をお妃におもらいになりました。〉
  • 蛇の姿と知った本牟智別王は、肥長媛から船で逃げた。(おしの皇子・その二)
    • 同席:肥長媛
    • 〈皇子はびっくりなすって、みんなとごいっしょに船に乗ってお逃げになりました。〉

おしの皇子・その一

  • 親:沙本媛 〈かれこれ戦も長びくうちに、皇后はおあにいさまのとりでの中で皇子をお生みおとしになりました。〉
  • 親:垂仁天皇 〈皇后はそのお子さまをとりでのそとへ出させて、天皇の軍勢の者にお見せになり、 「この御子をあなたのお子さまとおぼしめしてくださるならば、どうぞひきとってご養育なすってくださいまし」と、天皇にお伝えさせになりました。〉
  • 養い親:垂仁天皇 〈「この御子をあなたのお子さまとおぼしめしてくださるならば、どうぞひきとってご養育なすってくださいまし」と、天皇にお伝えさせになりました。〉

おしの皇子・その二

  • 肥長媛と夫婦 〈皇子はそれからほかのお宮へお移りになって、肥長媛という人をお妃におもらいになりました。〉

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